映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

「セブンティーン・アゲイン」

いつか過去に戻ることが出来たら、戻りたいと思うか?
映画では、現実には出来ないからこそそれに答える作品が沢山あります。

過去に戻ったり、あるいはもう二度と会えない人物と再会することが出来る、という設定の作品が沢山作られているということは、沢山の人が夢想している、ということなのでしょう。
過去に戻り、やり直したいことがあるか?

やり直したいということは沢山ありますが、でも、やり直したいという気持ちは、今、何かの出来事を経験したことで「失敗した」とか考えているからで、そもそも「失敗」という経験をしていない過去の状態に戻ったとしても、また同じことを繰り返すのだと思います。
それに、そもそも僕は人生はそもそも「苦」であると考えていて、(うつの症状が出ていないときは)自分から積極的にお早く終わらせようとは思わないけれど、早く終わるなら早く終わって欲しいと思ってきました。
なので、今までの経験を踏まえた上で過去に戻れるとしても、その分余計に人生が長くなると考えると、それがどんなに大きな転換点だったとしても、過去に戻りたいとは全く思えません。

前置きが長くなりましたが、今回は、過去に戻るのではなく、ある日突然「自分が最も輝いていて大きな転換点だった17歳の頃の容姿に戻る」という作品です。
 


セブンティーン・アゲイン(字幕版) 

【ワーナー公式】映画(ブルーレイ,DVD & 4K UHD/デジタル配信)|セブンティーン・アゲイン

作品データ(映画.comより)
監督 バー・スティアーズ
原題 17 Again
製作年 2009年
製作国 アメリ
配給 ワーナー・ブラザース映画
上映時間 102分

ストーリー(公式サイトより)
1989年、ハイスクールに通う17歳のマイク・オドネルは、バスケ部のスター選手として活躍していた。有名大学のスカウトが見守る試合で、いつものプレイさえすれば、華々しい未来が待っているはずだった。ところが、恋人のスカーレットが妊娠したと知ったマイクは、すべてを捨てて、彼女と人生を共にすることを決意する。20年後、マイクの栄光の日々は、完全に過去のものになっていた。スカーレットとの結婚は破綻し、会社では出世コースから外され、思春期の娘と息子からは、負け犬呼ばわり。マイクは家を出て、ハイスクール時代からの親友の家に転がり込む。そんなマイクがある日、不思議な現象に巻き込まれ、突然17歳の肉体に戻ってしまう。これで人生をやり直せると張り切るマイクは、かつて通ったハイスクールに転入するのだが、37歳の中身が、あちこちで思わぬ邪魔をする。果たして彼は、人生で一番輝いていた頃の自分を、取り戻すことができるのか──?

勝手に五段階評価(基本的に甘いです)
★★★★☆

感想
この作品を観ようと思ったのは、主演がザック・エフロンだからです。
最近、ザック・エフロンが出演している作品を何作が観たので(「WE ARE YOUR FRIENDS」、「ベイウォッチ」)、彼が出演していて評価も割と高い作品として出てきたのが、この作品です。

主人公マイクは現在37歳で、37歳の姿のマイクを演じるのは、テレビドラマ「フレンズ」でチャンドラー役のマシュー・ペリー
高校生の時「フレンズ」を初めて観てから、はまったことのある自分としては、すごく懐かしい感じがしました。

マイクは高校生の時、大学からのスカウトが注目するようなバスケの選手だったけれど、恋人のスカーレットに妊娠が分かり、結婚するために大学には進まず働くことに。
20年経ち、子どもも2人いるけれど、仕事では認められず、妻スカーレットからは家を追い出されている。

スカーレットが言うには、マイクはいつも「あのときああしていれば良かった」という言葉ばかりで、過去にすがりついてばかり。
そんな時に突然、見た目だけが、18歳の時の自分になる。
かつて自分が通っていて、子どもたちも通っている高校に編入し、子どもたちと妻との関係をどうにか修復しようとする。

物語自体は割と予想が出来る展開なのですが、この作品で一番良かったのは、17歳のマイクを演じるザック・エフロンです。
本当は37歳で、今の高校生たちとは感覚が違っていたり、父親である、という設定の役をとてもうまく演じていました。
ザック・エフロン自体、この作品を撮影した時はまだ20歳くらいなのですが、本当にティーンエイジャーの父親であるかのような印象を受けました。

また、最近のザック・エフロンは肉体を作りすぎて「ベイウォッチ」では気持ち悪いくらい身体を作っているのですが、この作品では身体を作り込んでおらず、高校生くらいに見えるのも印象的でした。