映画と本と自分と山

映画が半分、残りは本と自分、時々山登りについて

高橋那津子『昴とスーさん』

 *今後、 毎日の更新は難しくなるかも知れません。
 なるべく毎日更新できるようにしたいとは思っていますが、ご了承下さい。
 もし、毎日読んで下さっている方がいらっしゃったら、申し訳ありません。
 (念のためですが、うつの悪化など健康面での理由ではありません。)

 

 10連休真っ最中ですが、どう過ごしているのでしょうか?
 僕が10連休があることに気付いた時(3月下旬)、「何やろう?」、基本給なので休みでも休みじゃ無くても給料は変わらないのに「10連休なんか無くて良いから働かせてくれ」と本気で思いました。

 こういう時間が有り余っているとき、僕は映画を観ることの他に、どこかで紹介されていた漫画を読んでダラダラと過ごしています。
 今回は、いつも聞いているラジオの荻上チキ・Session22でチキさんが紹介していた漫画についてです。

 

www.tbsradio.jp

 


昴とスーさん 1巻 (HARTA COMIX) Kindle版

 

昴とスーさん 1巻 高橋 那津子:コミック | KADOKAWA

 

内容KADOKAWAより)
小さなアパートで、人目を避けるように二人暮らしをする澪(みお)と昴(すばる)。
歳の離れた姉弟のようにみえる二人だが、昴にはある秘密があった――。

 

感想
 上に載せたチキさんが紹介する前にも、2018年の年末にライムスター宇多丸さんの番組、アフター6ジャンクションでも紹介されていました(プロが選ぶ2018年ベスト「マンガ」は?【ダルちゃん、えれほん、ほしとんで、見えない違い…】)。
 そのときはあんまり響いてこなくて、『ダルちゃん』『葬送行進曲』を読んだのですが、チキさんもオススメしていたので、改めて手に取って読んでみることにしました。

 僕が最初響いてこなかった理由は何かというと、(理由はまだ明らかになっていませんが)大人だったはずの昴が子どもになってしまった、という設定です。
 SFとかもそうなのですが、リアリティよりもフィクションを重視する作品に対して食わず嫌いな面があり、それで最初は「大人が子どもになるって…」と敬遠していたのでした。

 が、チキさんが紹介している中で、大人が子どもになる、という設定はないかも知れないが、大人があるときから、あるいは段々と子どものように「出来なくなる」ことはあるのではないか、ということを言っていて、そういう見方もあるのか、と思い、改めて手に取ってみたのでした。

 今のところ2巻まで出ていて、絵も好きなタイプですし、どういうきっかけで昴が子どものようになってしまったのか、そもそも昴と澪はどういう関係だったのか、ということが少しずつ明らかになってきています。
 家にこもりがちな昴の姿は、何らかの病気を患った結果、家にこもっている人の姿とも重なりますが、それでもどこかで誰かとは関わることになるので、そのわずかな関わりからまた社会(というと大げさか)とのつながりを取り戻していく、という展開が、昴が子どもの姿になったからこそ、そこまで深刻にならずに描かれているように感じました。

 一つ気になるのは、澪と昴が恋人だったということで、2人とも若いので(と書きつつ年齢は関係ないかも)、セックスとか性的な要素が入ってくるはずなのですが、今のところそれが一切描かれていないことです。
 子どものように見える昴と大人である澪がセックスするという描写は描くのがかなり難しいのかも知れませんが、それでもこの性というスキンシップは恋愛関係には欠かすことが出来ないので、今後どうやって描いていくのかに注目しています。